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=えしん／廻心=
日常的な心のありようを大きくひるがえし[[宗教]]的な真実へと方向を変えること。あらゆる[[宗教]]は、[[廻心]]という心的転換を重視するが、[[仏教]]では邪悪・迷いの心を悔い改めて仏の教えへ心を振り向け順信することをいう。[[浄土教]]では「わが身もかの土へ生まれんと思い、[[行業]]をも[[往生]]のためと向くる」（昭法全五八九）こと。[[法然]]四三歳の[[立教開宗]]も「捨[[聖道]]帰[[浄土]]」の[[廻心]]の出来事であるということができる。『[[菩提心論]]』では、自分だけの[[悟り]]を心がける小乗の心をひるがえして大乗に心を向けることを[[廻心向大]]と言い（[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V32.0573a.html 正蔵三二・五七三上]）、[[法照]]『[[五会法事讃]]』では「ただ[[廻心]]して多く[[念仏]]せしむれば、よく瓦礫をして変じて金となさしむ」（[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J06_0686 浄全六・六八六上]／[http://21dzk.l.u-tokyo.ac.jp/SAT2018/V47.0481c.html 正蔵四七・四八一下]）と言うように、心をめぐらして[[念仏]]して[[浄土]]に[[往生]]することを[[廻心]][[往生]]と言う。[[法然]]は『[[五会法事讃]]』の文を「此の文の心は、我が身の<ruby>貧窮<rt>びんぐう</rt></ruby>にて[[功徳]]を造らぬも、下知にて法門を知らぬも、[[破戒]]にして罪障を犯すと雖も、<ruby>便<rt>すなわ</rt></ruby>ち[[廻心]]して多く[[念仏]]すればと思うべし」（昭法全四五一）と了解している。[[良忠]]は『[[疑問抄]]』下で「不実の心を改悔して、[[往生]]に[[回向]]すれば、[[回心]][[往生]]の人なり」（聖典五・三三五）と言い、[[聖冏]]は『<ruby>[[糅鈔]]<rt>にゅうしょう</rt></ruby>』九で「[[浄土]]の[[廻心]]広大は本習によりて得る所の小果を大に<ruby>廻<rt>めぐら</rt></ruby>すなり」（[http://jodoshuzensho.jp/jozensearch_post/search/detail.php?lineno=J03_0226 浄全三・二二六上]）と言う。
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【参照項目】➡[[回心]]
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【執筆者：藤本淨彦】