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宗教大学

提供: 新纂浄土宗大辞典

しゅうきょうだいがく/宗教大学

明治より大正にかけての浄土宗の高等教育機関。大正大学の前身で、明治四〇年(一九〇七)三月二九日、当時の浄土宗大学が改称されてできた。創立時、小石川表町にあり、予科二年・本科三年・研究科一年とし、別に分校として京都に専修科を設けた。本科は一部仏教・二部文学・三部哲学の三部に分かれ、専修科は主として浄土宗学を修めた。同四一年九月、巣鴨(現在の大正大学の地)の新校舎に移転するとともに、本科三部の区別を廃し、大正元年(一九一二)三月、学則を改めて予科二年、本科三年、研究科三年とし、専修科は本校から切り離して、佛教専門学校(現・佛教大学)とした。同四年三月に学則を改めて、宗教部・教育部の二部とし、宗教部は本科三年、研究科二年として、浄土宗教師となる必須学科とし、教育部は予科一年、本科三年として、国語・漢文の教師を養成した。同一〇年四月、宗教部の課程を予科二年、本科三年とし、翌年教育部は予科を廃して三年制とした。同一五年四月、大正大学設立および同年九月大正大学専門部設立の認可とともに、宗教部予科は閉鎖、教育部は一部学科課程を増して専門部高等師範科とした。創立以来四〇年、一千余名の卒業生をだして、昭和四年(一九二九)三月廃校となった。


【参考】大正大学五十年史編纂委員会編『大正大学五十年史』(大正大学、一九七六)


【参照項目】➡大正大学浄土宗学制


【執筆者:宇高良哲】