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妙観

提供: 新纂浄土宗大辞典

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みょうかん/妙観

正応五年(一二九二)—康安元年(一三六一)六月一六日。高蓮社良山。名越派三世。奥州石川郡(福島県)の人。地元の蓬田氏の出身。はじめ真言宗僧侶であったが、後に瑞夢により浄土宗改宗。元亨三年(一三二三)から五年間名越派二世良慶明心に師事。奥義を伝授されて帰郷し、後に磐城郡矢ノ目(福島県いわき市)に松峯山如来寺を建立し、布教ならびに弟子の養成にあたった。妙観は、尊観明心相伝した教義を大成し、口伝を整理した。『果分述伝集並裏書』『果分考文抄助証』『初心示六端』『四部口筆』『選択口筆』『開題考文抄』など多数の著書があり、いずれも名越伝書となっており、月形函に収められている。門弟には、良天聖観・鏡円祐誠・良就十声などがいる。


【資料】『開題考文抄』(続浄一〇)、『鎮流祖伝』(浄全一七)


【参考】玉山成元「浄土宗名越派の確立について」(『藤原弘道先生古稀記念史学仏教学論集』藤原弘道先生古稀記念会、一九七三)、佐藤孝徳『如来寺史』(私家版、一九九五)


【執筆者:𠮷水成正】