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九字

提供: 新纂浄土宗大辞典

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くじ/九字

一般的に臨・兵・闘・者・皆・陳(陣)・列・在・前の九字のこと。この九字を唱えながら、空中に縦に四本、横に五本の線を引けば、災いがなくなり、身が守られるとされる。中国の道教から発生し、そののち陰陽道や兵法家、修験道にも伝わったとされる。仏典では『往生論註』は、抱朴子内篇第十七の説としてこれを紹介する。真言密教における阿弥陀小呪の九つの字音。「[悉曇:uṃ][悉曇:a][悉曇:mṛ][悉曇:ta][悉曇:te][悉曇:je][悉曇:ha][悉曇:ra][悉曇:hūṃ]」(オン・ア・ミリ・タ・テイ・ゼイ・カ・ラ・ウン)のこと。これら、この真言を構成する字音にはさまざまな句義・字義が内在し、大日如来の顕現である阿弥陀仏の相を標しているとされる。


【資料】『五輪九字明秘釈』


【参照項目】➡阿弥陀小呪


【執筆者:石田一裕】