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一期

提供: 新纂浄土宗大辞典

いちご/一期

人間が生まれてから死ぬまでの間、すなわち一生涯のこと。一生・一世・一形と同意。良栄理本観念法門私記見聞』上には「一つには行法の日限を一期と云う…二つには生涯を一期と曰う」(浄全四・六六六下)と、一期仏道修行の一区切りの時期の意味もあることを示している。また一期には臨終の意味もあり、『醍醐本』の表題「法然上人伝記 附一期物語」の一期は従来一生涯の意であると解されてきたが、『醍醐本』の表題と、『醍醐本』と密接に関連する大徳寺本『拾遺漢語灯録』所収「浄土宗見聞 付臨終記」が近似していることから、「一期物語」は『醍醐本』所収の「御臨終日記」のことを指すとする説が出されている。


【参照項目】➡一形一期物語


【執筆者:曽田俊弘】