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ユダヤ教

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ユダヤきょう/ユダヤ教

ユダヤ民族(イスラエル民族)の民族宗教。モーセに導かれて民がエジプトから脱出し、シナイ山において神ヤハウェと「シナイ契約」と呼ばれる契約を結んだのが契約の民イスラエルのはじまりとなる。自らを神より特に選ばれた民とし、モーセの律法を重んじ、旧約聖書を正典とする。ユダヤ教戒律は厳格であり、ラビ(ユダヤ教律法教師)の時代に六一三の戒律が定められた。もっとも有名なのは、安息日に関するものである。金曜の日没から土曜の夕方までが安息日で、この日は仕事をしてはならない。種をまくこと、結び目を作ること、二文字書くことなど、何が仕事にあたるかも細かく規定されている。また、多くの食べ物に関するタブーがある。現在のユダヤ教は、大きく超正統派、正統派、改革派の三つに分けられる。超正統派、正統派は律法の字句に忠実な生活を心がけている。改革派はアメリカで主流であり、律法の字句にこだわらず、ユダヤ教信仰を現在の生活習慣に合わせた生活をしている。


【参考】ノーマン・ソロモン著/山我哲雄訳『ユダヤ教』(岩波書店、二〇〇三)、石田友雄『ユダヤ教史』(『世界宗教史叢書』四、山川出版社、一九八〇)、S・サフライ、M・シュテルン編/長窪専三他訳『総説・ユダヤ人の歴史』一~三(新地書房、一九八九~九二)、マックス・ヴェーバー著/内田芳明訳『古代ユダヤ教』上・中・下(岩波文庫、二〇〇四)、長窪専三『古典ユダヤ教事典』(教文館、二〇〇八)


【執筆者:挽地茂男】