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魔縁

提供: 新纂浄土宗大辞典

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まえん/魔縁

衆生仏道修行を退転させる原因。偶発的に去来して人々を眩惑し道を誤らせる存在。特に釈尊成道を妨害した天魔波旬はじゅんをいう。法然の『要義問答』に「ただ弥陀願力に乗りて往生せんと願うに魔縁便たよりを得る事なし」(聖典四・三九四/昭法全六三一)と見られる。また『保元物語』下では崇徳院が「彼科かのとがを救わんと思う莫太ばくたい行業しかしながら三悪道拋籠なげこみ、其力を以、日本国の大魔縁となり…」(『日本古典文学大系』三一・一八一)と怨霊になったという。また天狗も魔縁と考えられた。


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【執筆者:小澤憲雄】