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五輪

提供: 新纂浄土宗大辞典

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ごりん/五輪

五体、五指、五大の異称。輪と異称する理由については、例えば湛然止観輔行伝弘決しかんぶぎょうでんぐけつ』二に「双膝双肘及頂を以て地に至る。五体投地と名づけ、また五輪という。五処円の故に」(正蔵四六・一九三下)とあるように、五体投地の後、両膝両肘と頭の跡の五ヶ所が円形すなわち輪になることから五輪というと考えられる。輪はⓈmaṇḍalaの訳語であって輪円具足の意があり、森羅万象を法身如来の顕れであるとする密教においては、森羅万象の構成要素である地・水・火・風・空の五大には法身如来功徳円満に具わって欠けることがないことから五輪とする。また密教儀軌などにおいて印を結ぶ手の指も五輪という。


【参考】那須政隆『五輪九字秘釈の研究』(大東出版社、一九三六)


【参照項目】➡五輪塔


【執筆者:袖山榮輝】