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子院

提供: 新纂浄土宗大辞典

しいん/子院

本寺の寺域内にある小規模な末寺のこと。支院、枝院とも書き、寺中、寺内、坊中とも称す。元来は僧の住まいのことで、一定の独立性をもちつつも、本寺の統制下にあってその法務執行や寺務運営に携わった。塔頭たっちゅうも同義とされるが、塔頭は本来高僧の墓所や隠居所を指し、後に子院と同義とされるようになった。増上寺の場合、山内寺院は別当・三蓮社別院・坊中・学寮の五種に分かれていたが、『三縁山志』では坊中と子院塔頭は同義として用いられている。


【参考】大本山増上寺編『大本山増上寺史 本文編』(大本山増上寺、一九九九)、伊坂道子編『増上寺旧境内地区歴史的建造物等調査報告書』(境内研究事務局、二〇〇三)


【参照項目】➡本寺・末寺塔頭


【執筆者:吉田淳雄】