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雲介子関通全集

提供: 新纂浄土宗大辞典

うんかいしかんつうぜんしゅう/雲介子関通全集

田中俊孝篇。全五巻。関通上人全集刊行会刊行。関通流の祖関通の著述ならびに伝記を集めたもの。自筆の著作などが幾つも存在する関通であるが、そのほとんどが世間に流布しておらず、忘却されることを惜しみ、山下現有発願により、全集の編纂が開始。大正一四年(一九二五)九月より編纂作業が行われ、翌一五年一二月(昭和改元頃)には第一巻を刊行、続いて昭和二年(一九二七)には第三巻を刊行する。しかし以後の編纂は滞り数年経過し、同九年に漸く第二巻が刊行される。さらに年を経て同一二年一月に第四巻を刊行、次いで同年三月に伝記篇として第五巻を刊行する。こうしておよそ一二年もの歳月を掛けて全五巻が編纂刊行された。その内容は第一巻、燧囊ひうちぶくろ燧囊俚語ひうちぶくろりご。第二巻、帰命本願鈔諺註加俚語げんちゅうかりご。第三巻、一枚起請文梗槩きょうがい聞書、浄土要略鈔講録附心行雑決本願念仏勧化本義、夢乃知識、続夢乃知識。第四巻、聞法十徳、大慈悲勧誡利益章、選択本願念仏集玄談専念法語抜粋、自制誡策、客問安心編、修進記、回向記、専修念仏者持戒討論のちのつと、臨終節要集録、一向専修念仏の抄、のりの絵草紙、燧囊俚語托事弁。第五巻、向誉関通行業記、向誉上人行状聞書、向誉上人行状法語聞書、向誉上人行状往生記聞書、向誉上人行状記、関通老故師略伝、関通上人伝、関通上人行業記、関通和尚行業記、附録関通上人伝年表となっている。


【参照項目】➡関通田中俊孝


【執筆者:兼岩和広】