ずいいもんぼうがん／随意聞法願

『無量寿経』に説く、阿弥陀仏の四十八願中第四十六願の願名。道光『無量寿経鈔』による。義寂は「随得願聞所欲聞法願」（『無量寿経述義記』中、恵谷隆戒『浄土教の新研究』四二三）、智光と良源は「随意所楽聴受諸法願」（『無量寿経論釈』三、同『浄土教の新研究』四七七／『九品往生義』浄全一五・二一上）と呼ぶ。成仏したなら、その国土の菩薩たちには聞きたいと願ったとおりの教えが自然に聞こえるようにしたい、という願。梵本の第四十五願、チベット訳の第四十七願、『無量寿如来会』の第四十六願、『無量寿荘厳経』の第三十五願がそれぞれ対応する。『大阿弥陀経』『平等覚経』には対応する願がない。

【資料】『無量寿経鈔』四、『無量寿経随聞講録』上之三

【参考】香川孝雄『無量寿経の諸本対照研究』（永田文昌堂、一九八四）

【参照項目】➡四十八願

【執筆者：齊藤舜健】

随意聞法願