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貞極大徳伝

提供: 新纂浄土宗大辞典

ていごくだいとくでん/貞極大徳伝

一冊。武蔵国小机泉谷寺恵頓撰。安永七年(一七七八)刊。江戸時代中期に伝法の改革に尽力した一蓮社立誉貞極の生誕から入寂までの行状を集めた伝記。貞極は、延宝五年(一六七七)京都室町の豪商大西五兵衛の長男として生まれ、二七歳で京都岡崎の厭求について出家。後に小石川伝通院の了因について修学し、増上寺門周から宗戒両脈を伝授した。一旦、師厭求のもとへ帰ったが、研学のため再び江戸に戻った。その間、厭求の示寂に遇うが、その後近畿から中国・九州地方を教化した。江戸では戒律を守った生活を送り、日課念仏は六万遍から八万遍に及んだという。はじめは麻布に住んだが、喧騒を嫌い、支援者が建立した三河島通津庵・根岸四休庵を道場とした。


【所収】浄全一八、『四休菴貞極全集』


【参照項目】➡貞極


【執筆者:𠮷水成正】