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浄土極信録

提供: 新纂浄土宗大辞典

じょうどごくしんろく/浄土極信録

一巻。清・戒香述。同治一〇年(一八七一)成立。著者の生没年は不詳であるが、清末に一向念仏して極楽往生を求めた仏教者として知られる。本書は『阿弥陀経』『無量寿経』および『楞厳経りょうごんきょう』の「大勢至菩薩念仏円通章」などの浄土経典、および祖師たちの念仏往生に関する語録に基づき、念仏往生を勧めるものである。具体的には、「念仏読経終身受持儀序」「讃仏取浄」「焼指発願志求西方文」「阿弥陀経礼想儀」などの、自身が作成した偈文と極楽往生を願う発願文など二九項目からなる。そのうち、「信極普勧四十八詠」では、速やかに娑婆世間を離れ、極楽浄土往生を願うべきこと、称名念仏によって必ず極楽往生すること、そしてその念仏の優れている点などを四八項目にわたって讃歎している。


【所収】続蔵六二


【執筆者:肖越】