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浄土宗教誨師会

提供: 新纂浄土宗大辞典

じょうどしゅうきょうかいしかい/浄土宗教誨師会

浄土宗公益教化事業団体の一つ。組織されたのは昭和三七年(一九六二)一一月七日。それまで個々で刑務所・少年院・拘置所などの矯正施設で活動していた浄土宗教誨師が特定布教師として浄土宗に登録され、「公益教化事業奨励規程」(宗規第二八号)に基づき宗祖の精神を体として宗教教誨の実をあげることを目的に発足した。宗教教誨の歴史は、釈尊が獄中の韋提希夫人に説法したことに始まり、浄土宗においては一ノ谷の合戦で囚われの身となった平重衡の願いに応え、宗祖が堀川の御堂へ会いに行ったことに始まる。また憲法二〇条一項に「信教の自由は、何人に対してもこれを保障する」とあり、矯正施設内の被収容者の信仰の自由という観点から、被収容者本人からの希望により信仰上の悩み、問題に応えることが教誨師に求められている。そのため浄土宗教誨師会では、毎年、中央研修会、教誨師会研修会、地区研修会等が開催され、被収容者の宗教的欲求に対応するための研鑽に努めている。


【参照項目】➡教誨師


【執筆者:堀芳照】