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根本煩悩

提供: 新纂浄土宗大辞典

こんぽんぼんのう/根本煩悩

有情の心身を乱す煩悩のうち、その根本となる貪・瞋・慢・無明・見・疑の六つを指す。本惑とも呼ばれる。これに対して、それらを根元として起こる汚れた心の働きを随煩悩(修惑)と称し区別する。六つの内容は次のとおり。①貪は愛と等しく、好ましい対象に対する愛着、②瞋は好ましくない対象に対する拒絶や反発、③慢は自らを高く評し他を軽視する自己中心的感情、④無明は正しい道理にくらく真実を知る知見が具わっていないこと、⑤見は仏教以外の誤った見解、⑥疑は仏教の真理である四諦縁起・業報等に対して疑念を持つこと。


【参照項目】➡煩悩無明


【執筆者:南清隆】