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暁月

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぎょうげつ/暁月

文永二年(一二六五)—嘉暦三年(一三二八)一一月八日。俗名を藤原為守という。官位は侍従正五位下。歌人の俊成、定家を輩出した御子左みこひだり家の家系に生まれる。父は為家であり、母は阿仏尼。また冷泉れいぜい家の祖、為相ためすけは同母兄に当たる。四〇歳前後で浄土宗の僧として出家暁月房と号した。出家後は他阿や夢窓疎石らと親交を持った。兄為相の縁もあり、関東に滞在することが多かった。また和歌をよくし、かれを狂歌の祖とする伝承もある。


【資料】『常楽記』(『群書類従』五一三)、『徹書記物語』(『同』二九七)、『御子左系図』(『続群書類従』一四八)


【参考】福田秀一『中世和歌史の研究』(角川書店、一九七二)


【執筆者:加藤弘孝】