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戦死者追悼会

提供: 新纂浄土宗大辞典

せんししゃついとうえ/戦死者追悼会

戦時に行われていた戦没者に対する追悼会。戦没者慰霊祭ともいう。昭和一四年版『法要集』に制定された法要で、現行法要集』にはない。戦死者は戦闘による死者で、戦没者は戦死・戦傷死・戦病死を総称し、戦災者とは区別をしている。ただし、この法要は戦死者を英霊と尊称し、「○〇事変戦死公病死諸英霊並びに殉難者精霊」とあり、戦死者以外の戦災者をも回向した。日露戦争以後には、戦没者の氏名を刻む忠魂碑が建立されて全国各地で慰霊祭が行われた。第二次世界大戦では「遺骨」の代わりとして「霊璽」(戦死者の氏名を記した紙片)を交付して回向の対象とした。現在でも忠魂碑の前での慰霊祭をはじめ、政府主催の「全国戦没者追悼式」が行われている。


【執筆者:西城宗隆】