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念時日三懺悔

提供: 新纂浄土宗大辞典

ねんじにちさんさんげ/念時日三懺悔

罪を犯した後で懺悔をする際の仕方に、速やかに懺悔するか、しばらくしてから懺悔するか、その日のうちに懺悔するか、というその人の機根に応じた三種類の違いがあることをいう。これは善導の『往生礼讃』にある「随犯随懺ずいぼんずいさんして念を隔て時を隔て日を隔てしめず、常に清浄ならしむるをまた無間修と名づく」(浄全四・三五五下正蔵四七・四三九上)について、良栄理本が『往生礼讃私記見聞』上で「先師の云く、不隔念の機は前念の起悪を後念に懺ず。これ上根の機なり。不隔時の機は一時に犯懺相い並ぶ。是れ中根の機なり。不隔日の機は一日の内に犯懺す。是れ下根の機なり」(浄全四・六九〇上)と述べていることによる。さらに良栄は同書の中で「先師の云く、随懺は修行なり。前念は造罪にして後念には念仏する。これを随懺と云う」(浄全四・六九〇下)と述べ、念時日になされる懺悔念仏を称えることに他ならないとしている。


【執筆者:髙橋寿光】