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強訴

提供: 新纂浄土宗大辞典

ごうそ/強訴

集団で強硬に要求を訴えること。たとえば、僧侶が武装し、宗教的権威をかざして、朝廷や幕府に強硬に要求をつきつけることなどをいい、嗷訴とも書く。神人じにん衆徒それぞれが入洛して愁訴するのは九世紀頃に始まるが、衆徒が神人らを動員する入洛強訴は、一二世紀頃からのことである。代表的なものとして延暦寺が日吉社の神輿を奉じ、興福寺が春日神木を奉じる強訴があり、特に南都・北嶺の強訴と言われる。白河上皇を嘆かせた「比叡山の山法師」や、「山階やましな道理」として史上に名高い。


【執筆者:舩田淳一】