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宮林昭彦

提供: 新纂浄土宗大辞典

みやばやししょうげん/宮林昭彦

昭和七年(一九三二)三月七日—平成二六年(二〇一四)七月一〇日。青蓮社真誉実阿律道。大本山光明寺一一二世。長野県生まれ。昭和二七年(一九五二)増上寺宗戒両脈相承。翌年大正大学を卒業し、長野・長福寺住職となる。同三〇年大正大学大学院文学研究科修士課程を修了、同三五年大正大学仏教学講師、同三七年助教授、同五三年教授、のち同大学仏教学科長、人間学部長を歴任。同三六年に横浜・大光院住職となり、長野・栄昌寺住職も兼務。この間、宗内外の講習会加行璽書道場の教誡師として出講。浄土宗教学院理事、学校法人浄土宗教育資団理事、浄土宗開教振興会理事などを歴任し、全日本仏教会副会長、浄土宗平和協会副総裁、日中友好浄土宗協会副総裁、日韓仏教交流協議会会長などを務める。また、法然上人鑽仰会同人であり、月刊誌『浄土』の編集人・発行人として長く携わる。戒律研究を専門とし、生活倫理としての戒律授戒について平易なわかりやすい著作『人間として—戒のある生活—』(浄土宗、一九九六)、『授戒仏心を育てる—』(青史出版、二〇〇二)などを著し、そのほか『法然上人浄土宗』(みち書房、一九九八)、『仏教とその流れ』(浄土宗、一九七八)、『「看病用心鈔」のこころ』(大本山光明寺、二〇〇九)など数多くの著作がある。また共訳『現代語訳 南海寄帰内法伝 七世紀インド仏教僧伽の日常生活』(法蔵館、二〇〇四)は義浄三蔵研究の金字塔である。平成一三年(二〇〇一)三月二日大本山光明寺晋董法然念仏の教えを良忠の伝弘の心に受けとめて、正しい生活倫理に根ざした念仏の生活を説きすすめた。世寿八二歳。


【執筆者:勝崎裕彦】