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安阿弥様

提供: 新纂浄土宗大辞典

あんなみよう/安阿弥様

鎌倉時代の仏師快慶の作風に影響を受けた仏像の様式。快慶法号である阿弥陀仏あんあみだぶつにちなんで称した呼称。快慶は生涯に京都・遣迎院阿弥陀如来像(国重要文化財)をはじめとして多くの三尺阿弥陀仏立像を造立した。法然の一周忌にあたって源智発願により造立された、滋賀の真言宗玉桂寺から発見された阿弥陀如来立像(浄土宗所蔵)のほか、奈良興善寺蔵の阿弥陀如来像、滋賀阿弥陀寺蔵の阿弥陀如来像(一二三五年、行快作)などはいずれも国重要文化財に指定されており、装飾的で清鮮な印象のあるその作風は、初期浄土宗ゆかりの仏像に共通する特色である。また安阿弥様の作例の多くが来迎印を結ぶ三尺の阿弥陀如来立像であることは両者の関係を考える上で注目されるところである。


【参考】青木淳『東寿院阿弥陀如来像像内納入品資料』(『日文研叢書』三四、二〇〇五)【図版】巻末付録


【参照項目】➡快慶


【執筆者:青木淳】