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円満寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

えんまんじ/円満寺

岐阜県海津市南濃町庭田。三輪山一乗院。岐阜教区№六四。行基の開創と伝え、延宝六年(一六七八)浄誉伝南によって再建。昭和四二年(一九六七)、境内裏山の通称円満寺山の頂上部で前方後円墳を発見。主体部には自然河原石積みの竪穴式石室に木棺を収めた埋葬施設があり、副葬物として三角縁神獣鏡二面(二神二獣鏡と三神三獣鏡)、画文帯神獣鏡一面、直刀、剣等が出土。四世紀半ばから後半にかけての築造と考えられている。神獣鏡は、中国大陸製、日本製、渡来人による日本製の説があり、円満寺山古墳の神獣鏡も邪馬台国やまたいこくから大和王権成立に関わる資料とみられる。


【資料】『蓮門精舎旧詞』四四(続浄一九)


【参考】『円満寺山古墳調査報告』(『関西大学考古学研究年報』二、一九六八)、寺沢薫『日本の歴史2 王権誕生』(講談社、二〇〇〇)


【執筆者:竹内真道】