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公全

提供: 新纂浄土宗大辞典

こうぜん/公全

生没年不明。公きんともいう(高田本伝法絵』)。法然門弟。『四十八巻伝』四三は「嵯峨の正信房湛空は、徳大寺の左大臣(実能公)の孫、法眼円実の真弟、大納言の律師公全これなり」(聖典六・六五八)とし湛空公全とを同一人物とする。『弘願本』『古徳伝』も同様であり、『九巻伝』六上でも「大納言律師公全(今の二尊院聖信房湛空也)」(法伝全四二五上)という。また『尊卑分脈』では実能の孫ではなく七男とある。他に公全の名は藤原貞憲の子にも見える。


【参考】三田全信『成立史的法然上人諸伝の研究』(平楽寺書店、一九七六)、法然上人研究会編『法然上人伝の成立史的研究』二〈対照篇〉(復刻版、臨川書店、一九九一)


【参照項目】➡湛空


【執筆者:南宏信】