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先請伽陀 (ぜんしょうかだ)

提供: 新纂浄土宗大辞典

ぜんしょうかだ/先請伽陀

祖山声明伽陀の一つ。「先請弥陀入道ぜんしょうみだにゅうどうじょう 不違弘願応時迎 観音勢至塵沙衆 従仏乗華来入会じゅうぶつじょうけらいにゅうえ」。出典は『法事讃』上(正蔵四七・四二五上)。「まず、阿弥陀仏を請い奉る。この道場にお入り下さい。弘誓の願に相違することなく時がまさに来たならば来迎して下さい。観音・勢至と数知れない多くの菩薩達よ、み仏に従って華台に乗じて来たりて道場にお入り下さい」という意。一二月に行われる知恩院の勢観忌法要の導入部で唱えている。江戸時代に知恩院で行われていた二月と八月の二五日の「如法念仏作法」においても唱えられた。「如法念仏作法」は『漢語灯録』に「如法念仏法則」とあり本文を欠いているのを義山が探し求めて版行して世に広めたもので(『義山和尚行業記』〔浄全一八・一〇〇上〕)、浄土宗をはじめ浄土宗西山派や浄土真宗などで勤めた法要である。しかしこの法要は明治以降に浄土宗では途絶えている。


【資料】知恩院蔵『年中行事』


【参照項目】➡先請伽陀


【執筆者:大澤亮我】