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三時知恩寺

提供: 新纂浄土宗大辞典

さんじちおんじ/三時知恩寺

京都市上京区新町通上立売南入ル。浄土宗特別寺院比丘尼御所の一つで、入江殿とも称す。寺伝によると、後光厳天皇皇女見子(入江内親王)が宮中に安置する俊芿しゅんじょう将来の善導大師像を得て、崇光天皇の御所入江殿を賜り、これを寺に改め、足利義満の娘覚窓性仙を開基にして知恩寺と号したという。寺名の「三時」は、宮中では六時勤行は修しがたく、晨朝じんじょう日中日没にちもつ三時のみの勤行を行ったためである。明治四年(一八七一)御所の称号は廃止され、尼門跡と称して現在に至っている。寺宝の近衛予楽院(家熙)画像、同筆『阿弥陀経』は国の重要文化財である。


【執筆者:宇高良哲】