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三十二相顕要鈔

提供: 新纂浄土宗大辞典

さんじゅうにそうけんようしょう/三十二相顕要鈔

三巻。貞極述、悠高記。元文五年(一七四〇)四月一六日から六月一七日にかけて行われた貞極の口述を、悠高が筆記したもの。仏の身体的特徴として説かれる三十二相について、初学者のために多数の経論を引用して解説している。本文は①略して大意を明かす、②相好の釈名、③相の多少を釈す、④相の通局を明かす、⑤修因を分別す、⑥得相の位を弁ず、⑦観相の得益を明かす、⑧今の所依を示す、⑨大小不同、⑩入文解釈の一〇門からなる。また、入文解釈の文は、大門第一・第二に分かれ、大門第一の三十二相を説く中、佛教大学図書館蔵(極楽寺文庫)の写本や活字本では、第一~六相(大正大学図書館蔵の写本では一~一〇相)は上巻、第七~二六相(同じく正大写本では一一~二六相)は中巻、第二七~三二相と大門第二の「結勧得益を明かす」は下巻に収載されている。


【所収】『四休菴貞極全集』中、仏全七四


【参照項目】➡貞極四休菴貞極全集三十二相


【執筆者:原口弘之】