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万部会

提供: 新纂浄土宗大辞典

まんぶえ/万部会

追善祈願のため、五百僧や千僧あるいは一僧などで、一つの経が万部になるよう誦経する法会。万部、万部経、万部読経などともいう。『今昔物語』一七には『法華経』一万部を読んだことがみえる。増上寺における二代将軍徳川秀忠の二三回忌には一〇日間行われ、明暦四年(一六五八)の二七回忌法要では、読経の衆一一〇〇人を揃え「浄土三部経」二二〇〇部をそれぞれ五日読誦している。さらにその折に頓写・納経なども行われている。その後、将軍吉宗以降は経済的な問題もあり停止されて、千部、五〇〇部、三〇〇部などと縮小されていった。


【資料】『万部記』(『増上寺史料集』九)


【参照項目】➡千部会


【執筆者:野村恒道】